返歌

星屑たちの集いの場で いっせーの せ!と、
一斉に見せ合ったシナリオ
いつか交わした、あの無邪気な約束を

静かに思い出している。

 そう! あの日の私たちへと、

星々から『返歌』が届いている。


  


返歌 


星明かりを歩いてゆこう 

まあるくつながった星くずのあいことば それぞれの遥かなる奥底に
 雨雫のように沁み渡る波 波はひとつ またひとつと重なり 物語がはじまる
星くずの足音は唄となり 温かい海に飛び込んだ
柔らかくてやさしい光を帯びて 大きな流れに身を委ねる
心のおもむくままに生きてゆこう
青と緑の惑星は 星くずを抱きしめて言った
昼と夜が結ばれた空に浮かぶ月が そっと撫でるように照らす
きみはひとつ たったひとつの かけがえのない物語
星くずの足跡は道となり 清らかな風景に馴染んだ
内なる声が互いを呼び合い ささやかな喜びを噛みしめる
きみが選んだことだろう
思いがけない日々の中で 腹を抱えて太陽は笑った
朝日が差す部屋 つけっ放しの蛍光灯が遠慮がちに灯る
声はひとつ 流れ星をつかむように 耳を澄ませる
星くずの明日は夢のように 静かに美しくかがやく
目を覚ましたきみには すべてが違って見えるだろう
星明かりを歩いてゆこう
心のおもむくままに

こじょう ゆうや

星の坊主さま
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